Story
建て替えではなく、住み継ぐという選択。
祖父の代から受け継いできた、築六十五年の住まい。老朽化を理由に建て替えも検討されましたが、住まい手が選んだのは「この家を、次の世代へ継ぐ」という道でした。柱や梁の構造を一棟・一部屋ごとに調べ、活かせるものを見極めることから、計画は始まりました。
和室にはアーチ状の床の間と障子を設え、やわらかな光を招き入れます。階段や建具には木の質感を活かし、浴室やトイレ、洗面は現代の快適さへと一新しました。古いものと新しいものが、ひとつの住まいの中で静かに響き合います。
変えるべきところは大胆に、残すべきところは丁寧に。三代にわたる時間を受け継ぎながら、これからの世代がさらに住み継いでいけるよう、構造と意匠の両面から整えた一棟です。










