法規研究室

マンションリノベーションの費用相場は?面積別・工事内容別の目安を一覧で解説

2026.07.10

この記事の結論

マンションリノベーションの費用相場は、工事範囲によって数十万円〜1,000万円超まで幅があります。フルリノベーションの目安は1㎡あたり15万〜30万円。60〜80㎡なら総額1,200万〜2,400万円程度が一つの目安です。

マンションリノベーションの費用相場|まず全体像

マンションリノベーションの費用は、工事の範囲によって大きく変わります。壁紙や設備を部分的に新しくするだけなら数十万円から、間取りごと住まい全体をつくり変えるフルリノベーションなら数百万円〜1,000万円超まで、幅は非常に広くなります。まずは「自分はどこまで手を入れたいのか」を思い描くことで、おおよその相場観が見えてきます。

費用を考えるとき大切なのは、総額だけを見ないことです。同じ「700万円」でも、60㎡の住まいを丸ごと変える700万円と、80㎡の一部だけを直す700万円では意味がまったく違います。面積あたりの単価、そして何にお金がかかっているのかまで見ることで、その金額が高いのか妥当なのかを判断できるようになります。ここでは、面積別・工事内容別に費用の目安を整理し、そのうえで「何が金額を左右するのか」「どうすれば予算内で満足度を高められるのか」を、東京で高級リノベーションを手がける立場からくわしく解説します。

工事内容別の費用相場

まず、工事の種類ごとのおおまかな相場です。あくまで一般的な目安であり、建物の状態や選ぶ素材のグレードによって上下します。「この工事をするとだいたいこのくらい」という感覚をつかんでください。

水回りの交換(キッチン・浴室・トイレ・洗面)

設備の交換が中心なら、キッチンで50万〜150万円、浴室(ユニットバス)で60万〜150万円、トイレで15万〜50万円、洗面台で10万〜50万円ほどが目安です。水回りは4か所すべてを同時に更新するケースも多く、その場合はまとめて150万〜400万円程度を見ておくとよいでしょう。なお、キッチンを対面式に変える、浴室の位置を動かすなど、配管の移動を伴う工事は、その分費用が上がります。水回りの位置変更は、マンションでは床下の配管スペースの制約を受けやすいため、事前の調査が欠かせません。

内装の刷新(床・壁・天井)

クロス(壁紙)の張り替えは1㎡あたり1,000〜1,500円程度、フローリングの張り替えは1㎡あたり1万〜3万円程度が目安です。70㎡の住まい全体のクロスを張り替えると、おおよそ15万〜30万円ほど。フローリングを無垢材など上質な素材にこだわると、単価は2〜3倍に上がることもあります。素材は毎日目にし、素足で触れる部分だからこそ、予算内で優先的に投資したい部分でもあります。

フルリノベーション(全面改修)

間取りの変更を含めて住まい全体をつくり変える場合、1㎡あたり15万〜30万円が一つの目安です。内訳としては、解体・設備・内装・電気・設計費などが含まれます。デザイン性を追求した高級リノベーションや、造作家具・特注の建具を多く取り入れる場合は、1㎡あたり30万円を超えることも珍しくありません。逆に、既存の間取りを活かして設備と内装を中心に更新すれば、費用を抑えることも可能です。

面積別の費用目安

フルリノベーションを前提に、専有面積ごとのおおよその総額を示します。あなたの住まいの広さに当てはめて、予算の出発点にしてください。

〜60㎡(1LDK〜2LDK)

コンパクトな住まいで、目安は900万〜1,800万円程度。単身や二人暮らしに多い規模です。面積が小さいぶん総額は抑えやすい一方、水回りなど「1セット必ず必要な設備」の割合が相対的に高くなるため、1㎡あたりの単価はやや高めに出る傾向があります。

60〜80㎡(2LDK〜3LDK)

ファミリー層に多い規模で、目安は1,200万〜2,400万円程度。もっとも需要の多いゾーンで、間取りの自由度と予算のバランスが取りやすい広さです。子ども部屋の将来的な仕切りや、家族の生活動線を見据えた設計がしやすいのもこの規模の魅力です。

80㎡以上(3LDK〜)

ゆとりある住まいで、目安は1,600万〜3,000万円以上。広さがあるぶん、素材やデザインにこだわる余地も大きく、上限は青天井に近くなります。リビングを主役にした開放的な設計や、上質な素材を贅沢に使った空間づくりなど、住まいへの想いを存分に反映できる規模です。

費用を左右する5つの要素

同じ面積でも、費用に差が出るのはなぜか。金額を動かす主な要素は5つあります。ここを理解しておくと、見積もりの内容も納得しやすくなります。

1. 工事の範囲

もっとも影響が大きいのが範囲です。既存を活かせる部分が多いほど、費用は抑えられます。「全部を新しく」ではなく「本当に変えたい部分はどこか」を見極めることが、賢い予算配分の第一歩です。

2. 素材・設備のグレード

同じキッチンでも、普及品と高級品では数倍の差が出ます。フローリング、タイル、建具、照明——選ぶグレードの積み重ねが総額を左右します。どこにお金をかけ、どこを抑えるか、このメリハリが満足度と予算の両立の鍵です。

3. 間取り変更の有無

壁の撤去や水回りの移動を伴うと、その分費用が増えます。特に配管の移動は、床の造作ややり直しが必要になり、コストにも工期にも影響します。間取り変更は満足度が高い一方で費用も大きいため、優先度をよく検討しましょう。

4. 建物の状態・築年数

古い建物ほど、下地や配管、電気系統の補修が必要になりやすく、想定外の費用が発生することがあります。築30年を超えるような物件では、見えない部分の更新も視野に入れて予算を組んでおくと安心です。

5. マンション特有の制約

管理規約で使える床材(遮音等級)や工事時間、搬入経路が決まっていたり、共用部分である窓サッシや玄関ドアには手を入れられなかったりします。これらの制約は、工法や素材の選択を通じて費用にも影響します。管理規約の確認は、計画の早い段階で必ず行いましょう。

見積もりで必ず確認すべきポイント

費用で失敗しないために、見積もりでは次の点を確認しましょう。まず「一式」表記が多くないかです。「内装工事一式◯◯円」のような表記が多いと、何にいくらかかっているのかが分からず、後から「これは含まれていなかった」というトラブルの原因になります。項目ごとに数量・単価・金額が明示されているほど、内容が透明で、他社との比較もしやすくなります。

次に「別途費用」の範囲です。見積もりの本体工事費とは別に、仮住まいの家賃、引っ越し代(出るときと戻るときの2回分)、家具・家電の新調、各種申請費用などがかかることが多くあります。これらを最初から把握しておかないと、「工事費は予算内だったのに、トータルで大きく超えてしまった」ということになりかねません。

最後に諸経費と保証の内容です。現場管理費や設計料が総額にどう含まれているか、そして工事後の保証やアフターサポートがどうなっているかを確認しましょう。複数社から相見積もりを取る場合も、明細が細かいほど正確に比較できます。金額の安さだけでなく、提案内容や担当者の対応も含めて総合的に判断することが、後悔しない選択につながります。

予算内で満足度を高めるコツ

限られた予算でも、工夫しだいで満足度は大きく変わります。いちばんのポイントは「優先順位を決めること」です。毎日使うキッチンや浴室、家族が長く過ごすリビングにはしっかり投資し、来客の少ない部屋や収納内部はシンプルにおさえる——このメリハリが、予算配分の基本になります。すべてを同じグレードで揃える必要はありません。

また、目に見える部分と見えない部分のバランスも大切です。断熱、配管、電気の容量といった見えない部分は、いったん壁や床を仕上げてしまうと、後から手を入れるのに再び工事が必要になります。だからこそ、この機会に整えておく価値があります。逆に、飾り棚や一部の内装は、住み始めてから少しずつ育てていくという考え方もあります。「今やるべきこと」と「後でもできること」を分けて考えると、初期費用にメリハリがつきます。

YES archi LAB では、設計から施工まで社内で一貫して手がけるため、費用の内訳を明確にお示ししながら、ご予算に合わせた最適なご提案をしています。「この予算で、どこまでできるのか」——そんなご相談だけでも、どうぞお気軽にお寄せください。

よくある質問

マンションのフルリノベーションはいくらかかりますか?

1㎡あたり15万〜30万円が目安です。たとえば70㎡なら、およそ1,050万〜2,100万円が一つの目安になります。素材や設備のグレード、間取り変更の有無で変動します。

リノベーション費用に住宅ローンは使えますか?

はい、リノベーション費用にもローンを利用できます。物件購入と同時なら住宅ローンに組み込める場合もあります。金融機関によって条件が異なるため、事前の確認をおすすめします。

見積もりより費用が高くなることはありますか?

解体後に配管や下地の劣化が見つかると、追加費用が発生することがあります。予備費として総額の1割程度をみておくと安心です。

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監修:YES archi LAB(株式会社イエスリフォーム)/東京・都心の高級リノベーションの建築デザイン会社